死神の花
 
 
 
 
ザワザワと周りが騒がしい。
 
学校の校門を通ると、生徒達の視線がコチラを向く。
一応、謎の美少女転校生である風花と、ある意味(クラスメートのせい)有名人な俺が歩いていたら‥確かに注目されるだろう。
そいつらは、コソコソと何かを言っているが、そんな事にはもう慣れている。
 
「皆さん、どうしたのでしょうか‥?」
 
風花は何故か猫かぶりをしていた。クラスであんな発言をした後に猫かぶりをしても、意味無いだろうと思ったが、俺は何も言わないでおいた。
 
何か、後が恐いからな‥。
 
「麻菊君、皆さんは何故コチラを見ているのでしょうか‥?私、何か悪いことをしたのでしょうか‥‥?」
 
目を潤ませ、怯えるような表情をしてみせた風花。
よくもまぁ‥そんなに上手な演技ができますなぁ‥。
 
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