死神の花
 
「今は周りに人の気配が無いから良いのよ。それより、私の質問に答えなさいよ!」
 
風花は早口でそう言うと、キッと睨んできた。本気ではないのか、全然怖くない。
寧ろ‥‥
 
「ッ‥‥////」
 
また心を読んだのか、風花の顔は真っ赤になっていた。表情がころころと変わるから、本当に面白い。
 
「麻菊 遥!貴方、遊んでるわね!?///」
 
あ、バレタ。
そう思った瞬間、風花の華麗なる平手打ちが気持ち良い程に大きな音をたて、俺の左頬にhitした。
 
左頬には、くっきりと赤い紅葉の様な手形が残っていた。
 
「‥‥馬鹿力だな」
 
俺はそう呟き、左頬に触れると熱をもっていた。腫れたかもしれないが、あまり気にならなかった。
 
 
痛みがあるのは生きてるから
近い内に死ぬ俺には
必要の無いものだ
 
 
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