死神の花
そんな風花‥否、ユキに俺が問いかけようとした時、クラスメートの一人の笹木野が俺に近寄ってきた。
俺の友達だった奴だ
「遥‥‥ごめん!」
「‥‥」
頭を下げ、謝ってきた。
俺は、ただ見てるだけ。
「俺達‥お前に酷いことを‥‥。お前は悪くなかったのにッ‥‥」
この教室に居る人、全員が同じ表情をしていた。
哀しそうな、悔しそうな、苛立たしそうな、複雑な感情が表情にも出ていた。
「昨日‥風花さんが教えてくれたんだ。誰が悪いのかを‥俺の目の前で‥‥証明してくれたんだ」
握り締めている手が白くなっていた。
皮膚には爪が食い込んで、血が滲んでいる。
「俺達は‥‥許されないことを‥」
悲痛な声で笹木野が言う。
俺は、コイツ等が許せない位に憎いと思っていた。