恋の終わりと...

 『だな。…あの日からもう4年。いや、まだ4年か?お前にとっちゃ。』


 電話越しに聞こえる笑い声。


 でも俺には分かる。


 本当は笑ってなんかいない。


 俺はこいつの親友だったんだ。


 今、お前がどんな顔しているかなんて簡単に想像がつく。


 「…無理して笑うなよ。お前がどう言おうと、俺にとって4年なんて歳月は関係ない。俺は自分を一生許すことなんて出来ないんだ。」


 『……。』


 「4年たった今でも思い出す、あの日のこと。あの日俺は、1番大切にしていたあいつの、柚華(ゆか)の、笑顔を奪ったんだ…。」


 『…あれは、仕方なかったんだ。あの状態で柚華を助けるなんて誰も出来なかった。』


 「…本当にそう思っているのか?」


 『もう誰も、お前を攻めようなんて思っちゃいない。』


 …そういう問題なのか?


 誰も攻めていない?


 だから許されるのか。


 …違うだろ?




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