YouAgain
それから数ヶ月間瑠璃の机は一度も使用されず空席のままだった。



不甲斐ないことに、主犯格の手がかりは皆無に等しかった。







そうして 現在に至る。




心の隅であきらめかけていた時、思わぬ事態に遭遇する。


それは梅雨も明け、瑠璃の命日を迎えようとしていた時だった。












俺は瑠璃の好きだった花を帰りがけに花屋で探していた。


聞いたことのある女子の声が後方から聞こえる。



「あの女死んで1年経つじゃん?うちらまだバレてないからラッキーだよね。」


「まあ学校にチクってたらうちらと彼氏がボコしたけどね。」


「キャハハハハ。それ思った!」


周りは人通りが多くざわついていたが、その声はハッキリと聞こえた。



耳を澄ませて聴くと何度か瑠璃の名前が出ていた。


俺は花を買い、奴らの後をつける。

瑠璃本当にごめんよ。


こんなに遅くなってしまって…


奴らが大通りから通っていた中学校の旧校舎に入ってゆく。


急いで俺も旧校舎に向かった。










−旧校舎 螺旋階段
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