YouAgain
雑誌やら私服の散らかる床にカバンを放り投げてベッドに横たわった。

瑠璃の言葉が頭にこびりつく。

なんて情けない男なのだろう。

瑠璃を慰める言葉が見つからない。

上手な言葉もかけてあげられずにいて。

しまいには瑠璃に嫌われた。



結局答えが導き出せないまま翌朝を迎えた。









昨日をさかいに瑠璃へのいじめは増し、エスカレートしていた。

それから日を重ねるごとに早退が増え、とうとう瑠璃は学校に来なくなってしまった。



いじめの主犯格は一向に見えてこない。

つきとめられずに日が過ぎる。

瑠璃にメールを送っても受信拒否にされたのかエラーメッセージが何度も表示された。



大輔と俺は放課後担任の元へ向かった。




「先生、今お時間よろしいでしょうか?」


「時間がないから手短にしてくれよ。」


先生は頭をボリボリと掻きながらズズズッとコーヒーをすすった。


「牧瀬瑠璃はいじめられています。先生は何も対応しないのですか?」


「どうなのですか?…牧瀬のこと。」


先生はハア…わざとらしい大きなため息をついて新聞を大きな音をたたせながら開いた。


その先生の口からでた言葉は信じられないものだった。

いや、信じたくはなかった。


その瞬間、悲しみとともに怒りがこみ上げた。
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