PsychoCabala〜第7の男〜
イナッチは右腕を上にあげると
自分の腕についた痣を見つめ
こう言った。



「決められた人生か。


・・・・つまんねー。」



ため息をつくイナッチの何気無い言葉に
星野は本を置き、イナッチと同じく空を見上げた。



星野は腕の痣を触り、
目をつむった。



この二人を支配する運命。


産まれ持った境遇に
逆らうことも無く
生きていかなければならない事を
二人はすでに悟っていた。



それから一ヶ月後、
二人を動かす
最初の事件が起こった。



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