PsychoCabala〜第7の男〜
「星野。

また、何の本読んでんの?」



イナッチの問いに星野は素っ気無い態度で答えた。



「別に、大した本じゃ無いよ。」



「ふーん。」



「それより、

君はオフィシャルナンバーが付く事の意味を軽く見ていないかい?」



「何が?」



イナッチの返事に
星野は深いため息を付いた。



「ハァー。

あのね。

黒き教団のナンバー持ちは
10人しか存在しないんだよ。

1から10のナンバーを与えられる者は、
絶対条件として
右腕に『コム』を持つ者。

そして、
戦闘能力が著しく高い者に限られているんだ。

太古より、
戦闘に立ち王を守る
『十戦士』に
僕達は選ばれたんだ。

光栄に思わなきゃ。」



星野はそう言うと
イナッチを少しキツイ目で睨んだ。



「ふーん。」



それでもイナッチは
相変わらず上の空で天井を眺めていた。


< 196 / 314 >

この作品をシェア

pagetop