PsychoCabala〜第7の男〜
「おい。
意外な事してくれるじゃねーか、
お二人さん。」



冷ややかなイナッチの言葉に
二人は無反応だった。



二人の頬を指で触れてみる。



冷たい。



女生徒は硬く蝋人形の様になっている。



男子生徒の方は辛うじて生身のままだ。



この娘、
さっき上で会った時も思ったが



既に死んで・・・。



「やべーな。」



イナッチがそう呟いた瞬間、
突然入って来た扉が静かに閉まった。



「ガチャン。」



!!!!



同時に灯りも消え
一瞬にして部屋の中は暗闇に包まれた。



光りも音も無い世界。



闇の中でイナッチは気付いた。



閉められた扉の前にもう一人、
何者かがいる事を。



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