PsychoCabala〜第7の男〜
慌ててイナッチは
入り口の星野を見直した。
振り返った先には
先程、自分と話していた
星野の体が人形の様に
倒れ込んでいた。
「これ、どうだい?イナッチ。」
無邪気に笑う
彼女の容姿は『そのまま』だが、
気配が明らかに違う。
この気配。
間違いなく星野だ。
「僕は、この力で世界を取るよ。
『僕自身の人格』を他人に移動し。
さらに
『形態変化』した紙敷きを操る。」
!!!!
彼女がそう言った瞬間。
イナッチは苦痛に顔を歪め動いていた。
『動いていた。』と言うより
『コムに動かされていた。』と言った方が正しいかも知れない。
イナッチは今までに無いスピードで
一瞬にして彼女まで近付いていた。
そして彼女の後ろから
素早く青く光る右腕を
首にまわした。
さらに左腕を伸ばし
ロックを決めた瞬間。
何者かがそのロックした左腕を掴んだ。
!!!!
イナッチは一瞬にして
その方向に目をやった
するとそこには
寝ていたはずの男子生徒が気配を消し静に立っていた。
『形態変化』した彼は、無表情のまま
イナッチの左腕を力強く掴み、
一気に握り潰した。
室内に骨の折れる鈍い音が広がる。
「グガァァァー!!」
崩れ落ちるイナッチを
上から見下し
星野は言った。
「まずは、神器だな。」
冷たい口調で
星野の人格が入った
彼女は歩き出した。
「まっ!まてっ。星野!」
イナッチが叫ぶと
彼女は
少しだけ振り返り
囁いた。
「バイバイ。イナッチ。」
その言葉と同時に
『ゴッ!』っと言う轟音と激痛がイナッチの頭の中に走った。
「クッ!」
薄れて行く意識の中。
消えて行く彼女の後ろ姿だけがイナッチには見えていた。
入り口の星野を見直した。
振り返った先には
先程、自分と話していた
星野の体が人形の様に
倒れ込んでいた。
「これ、どうだい?イナッチ。」
無邪気に笑う
彼女の容姿は『そのまま』だが、
気配が明らかに違う。
この気配。
間違いなく星野だ。
「僕は、この力で世界を取るよ。
『僕自身の人格』を他人に移動し。
さらに
『形態変化』した紙敷きを操る。」
!!!!
彼女がそう言った瞬間。
イナッチは苦痛に顔を歪め動いていた。
『動いていた。』と言うより
『コムに動かされていた。』と言った方が正しいかも知れない。
イナッチは今までに無いスピードで
一瞬にして彼女まで近付いていた。
そして彼女の後ろから
素早く青く光る右腕を
首にまわした。
さらに左腕を伸ばし
ロックを決めた瞬間。
何者かがそのロックした左腕を掴んだ。
!!!!
イナッチは一瞬にして
その方向に目をやった
するとそこには
寝ていたはずの男子生徒が気配を消し静に立っていた。
『形態変化』した彼は、無表情のまま
イナッチの左腕を力強く掴み、
一気に握り潰した。
室内に骨の折れる鈍い音が広がる。
「グガァァァー!!」
崩れ落ちるイナッチを
上から見下し
星野は言った。
「まずは、神器だな。」
冷たい口調で
星野の人格が入った
彼女は歩き出した。
「まっ!まてっ。星野!」
イナッチが叫ぶと
彼女は
少しだけ振り返り
囁いた。
「バイバイ。イナッチ。」
その言葉と同時に
『ゴッ!』っと言う轟音と激痛がイナッチの頭の中に走った。
「クッ!」
薄れて行く意識の中。
消えて行く彼女の後ろ姿だけがイナッチには見えていた。