PsychoCabala〜第7の男〜
孔命は二人の前にゆらりと立ちはさがり
まだあどけない表情で
女子高生姿の
『彼女』にこう囁いた。



「僕、初めてなんです。

実戦って・・・


多分。人を殺すのも。」



孔命は右腕の内側に光る
コムを表に出すと、
冷たく二人を睨み付けた。



「君か・・・。」



星野は孔命を見るとそう呟き
紙敷きの彼に目で合図を送った。



彼は人形の様に立っていたが
合図と同時に
唸り声を上げ口を大きく開き
孔命を威嚇した。



そして彼の両足の筋肉が盛り上がった瞬間。



孔命と紙敷きの彼の
立ち位置が
一瞬にして入れ替わっていた。



????!



咄嗟の出来事に何が起きたか
分からなかったのは男子生徒の彼の方だった。



紙敷きの彼は慌てて
さっきまで自分のいた位置に振り返り、今の状況を確認し様とした。



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