PsychoCabala〜第7の男〜
水谷は強く握りしめた拳に
うっすらと汗が滲むのを感じた。



『有田』副長官。



僕はPCまでたどり着けるでしょうか・・・。



水谷の顔には悲壮感が漂い。
うっすらと伸びた無精髭が水谷の苦悩を物語っていた。



その頃、佳代は
会社に戻れるはずも無く
次なる情報を求めて
車を流していた。



新宿署では空振りだったからなぁ。
このまま帰ったらデスクに大目玉を喰らいそうだし。


佳代は、あのバスの被害者達を訪ねる事にした。



毎朝、あの時間帯に
私と同じバス停に並んでいると言う事は

単純に考えて、私の家の近所の人達のはずよね。



「まだツキがあるわ。」



でも、
その前に被害者達が搬送された病院よね。



佳代は携帯を取りだし
神保町にある救急施設を完備した
大きな病院をさがし出した。

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