PsychoCabala〜第7の男〜
霊安室。



あの事故に会った全員が?



ありえない。



少なくとも、何時もと服装の違ったお姉さんは
死に至る怪我ではなかった。


・・・・何かがちがっている。



佳代は霊安室の前で、立ちながらそう考えていた。



横でたたずむ美人女医がこう話す。



「あなた。・・・

今朝の事故をおっていたのよね。

これが、私達に説明できる全てよ。

納得いったかしら。」



その女医の言葉に、佳代は目をつむり
暫く無言でいた。



佳代の頭の中に巡る不快感。



何かが違う。



騙されている。



佳代を襲う、不快感に返事が出来ない。



その様子を冷静に見る『エミ』は佳代に突然、この名前を出した。



『村上帯斗』



佳代はその言葉に唖然とし、神宮寺エミの顔を見詰めなおした。



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