PsychoCabala〜第7の男〜
その後、



神宮寺エミに連れられ佳代は神保町第一病院を後にした。



エミの運転する車に乗り
新宿方面へと向かっていた。



佳代は終始下を向いていたが、
隣でサングラスをかけ運転するエミを見て
こう質問した。



「あのー。エミさん。」



「なーに。」



「私をマークしてたってさっき言いましたよね。」



「ええ。言ったわ。」



「いつからです?私を見張っていたの。」



佳代の質問の後、エミは少し申し訳無さそうにこう答えた。



「あなたが柳沼で強制的紙敷きにされた時
その後、新たに二人の生徒が操作されていた事が分かったわ。


『石橋徹夜』と言う男子生徒と

『佐和田霧子』と言う女生徒。


この二人はね、帯斗が見ているの。


まあ、私達の仲間がその後正常化に導いたから心配ないとは思うけど。


こんな人の手による強制操作は
『昔あった事件』以来初めてだったから。

帯斗も驚いたでしょうね。」



その後、
エミは柳沼の土地が
昔から磁場変化の影響で
暗黒物質が多く働き、
人をおかしな行動へ導く事や



佳代を含め、この三人が
ダークマターと言う組織の手によって
紙敷き化された事を話した。



「・・・。


自然に侵される事を昔から
『紙敷き』と呼び。


人の手によって侵された者を
『強制的紙敷き』と呼んでいるんですね。」



「そうね。

私達は観測を続け、磁場変動の多い年に柳沼学園に
人を派遣するの。


それが今は帯斗ね。」



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