PsychoCabala〜第7の男〜
「私も昔、柳沼に通っていたのよ。」



エミはサングラス越しに微笑んだ。



「えー! じゃあエミさん。

私の先輩になるんですか?!」



佳代は驚きが隠せなかった。



「そうよ。

ほら。あの先生まだいる?

いつも、同じジャージばっか着て竹刀振り回してた奴。

えーと・・・。」



「ラッシャー!」



「そう!そう。ラッシャー!

あの人、高3の私に
『卒業したら結婚しよう。』
って告白してきたのよ!

もう、鳥肌たったわ。」



「えっ!私の友達の『和代』って子も
ラッシャーにコクられましたよ!

気色悪いって、叫んでましたけど!」



「・・懲りないわね。あいつ。」



エミの話に二人は車の中で大爆笑した。



「エミさん。好い人ですね。

なんか私、急に親近感がわいてきちゃいました。」



その後暫く
二人は柳沼の昔話に花を咲かしていた。



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