PsychoCabala〜第7の男〜
その映像を見て、正太が呟いた。



「なんです?これ。」



正太の問いに、イナッチが答えた。



「この写真は、
『ある資料』から抜粋した物だ。

実際に存在しているのかも分からない。

その資料によれば3百年前の
『富士山噴火』の際、鉱物の結晶により出来上がった物と記述してある。」



その話に正太が又、首を傾げた。



「実際に存在しているか分からない物が、
写真に残っているなんて、おかしいですよねぇ。」



斜め向かいに座っていたドラゴンが正太に話しかける。



「お前らしい、セリフだな。正太。

イナッチがさっき言っただろ。

『ある資料』からの抜粋だって。」



ドラゴンの言葉に、正太は
『何回会っても、おっかないなぁーこの人』と心の中で囁き、
ドラゴンの方を見て会釈で挨拶した。



それを見ていたイナッチが割って入る。



「正太。確かにお前の言う事は正しい。

だが、孔命の頭の中に入って来た情報を
教団のラボが照らし合わせた結果。

ラボは間違いなく
『この石』と判断した。」


イナッチの言葉に正太は目を光らせ言った。



「石ですか?これが。

周りに写っている木や影からして、直径15メール以上は有りますよ。」



正太の驚きの発言に、ドラゴンは又、正太を睨み付けた。


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