PsychoCabala〜第7の男〜
「はい・・・。

『杉原佳代』を使うんですね。」



正太はイナッチの顔を見詰めて答えた。



「今回のダークマターの襲撃。

あれは間違いなく杉原佳代の『覚醒』を事故で装い促した、
その覚醒後の
佳代ちゃん奪取を狙った犯行と見ていいでしょう。

佳代ちゃんの『能力』に気付いた奴等が、
あの『予知能力』を利用し、この石を探させるのは、至極当然な事。

これで奴等が何故、佳代ちゃんを狙ったかが、説明出来ます。

今考えると、
柳沼の『生徒三人』を
『強制的紙敷き』にしたのも
この為だと考えれば納得が行きます。」



正太の説明にイナッチが頷いた。



「そうだな。正太・・・。

お前の推理力はずば抜けている。

奴等が、杉原佳代を使い、
この『オーパーツ』の所在を突き止め様としていたのは間違いないだろう。

しかし、今、彼女は我々黒き教団の手中にある。

彼女の協力があれば、奴等よりも先に『石』の在りかを特定出来るかもしれん。
・・・。

どうだ、正太。

お前に彼女を説得できるか?」



その問いに正太は安心し切った口調で言った。



「彼女にはもう迷いは無いです。

杉原佳代は、僕達の仲間です。」



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