PsychoCabala〜第7の男〜
暫くして
ヘリは徐々にスピードを落として行った。



機内のエンジン音は先程よりマシになり、普通に会話が出来る程となった。



佳代は青ざめながら飛行を続ける機内の中を見渡した。



操縦席に座る二人の男の人。
一人はエミさんと居た時に私を助けてくれた『鉄心』さん。

もう一人は確か『ハル』さんとか言ってたな。
私を病院まで迎えに来てくれた人だ。



後の三人は初めて見る人達。



誰だろう。



特にあの顔に傷がいっぱいある、みんなが『ドラゴン』って呼んでる人。



鉄心さんも言葉数少ないけれど
あの傷の人、かなり無愛想だわ。



て言うか、これどう言う事?

いきなりアーミースーツを着せられたかと思ったら、
病院の屋上からヘリに乗せられて、
私どうなっちゃうんだろ。



仕事ほったらかしだしな。
編集長になんて言おう、クビになったらPCってお給料でるのかなぁ。



ああ。



私、こんな時に何考えてんだろ。

気が動転してるんだわ・・。



先程から下を向き、ブツブツと独り言を言っている佳代に対し
ドラゴンがあきれた顔をした。



その表情につられ
向かいに座っていた
オブサーバーの二人が又クスクスと表情をゆるめた。



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