PsychoCabala〜第7の男〜
五分程飛行を続けたのち
目的地の青木湖ヘリポートが見えて来た。


同時に前に座っていたハルが、ドラゴンに左手で合図を送る。



その合図にドラゴンは操縦席へと移動した。



「どうした、ハル。」



「・・ヘリポートに3日前から滞在している、クルー達からの連絡がありません。
このポイントからの確認は必須なのに・・・。」



「・・・。
一番新しく連絡を取ったのはいつだ。」



ドラゴンの問いに、後ろに居たオブサーバーの一人が通信機を見ながら答えた。



「ログを辿ると1日前になっています。

その時は何も異常無く交信されています。」



ドラゴンは暫く黙った後、鉄心とハルに目で合図を送った。



「このまま、通信を続行。

お前は、連絡が付くまで続けろ。

ハル。目的地には予定通り着陸する。」



「了解。」



その返事の後
ハルの目付きは鋭い物へと変った。
自分の舌を出し
ペロリと下唇を舐め回した。
ハルが集中した時によくやる癖だ。



その隣では
鉄心が『朱菊』の鞘を体の前にやり強く握りしめた。


そして眼下に映るヘリポートを慎重に見続けていた。




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