PsychoCabala〜第7の男〜
全員が先発隊に何かあった事を察知した。



佳代を乗せたヘリは、
青木湖ヘリポートに到着。


そして上空10メートル程の所で待機した。



「いくぞ。」



ヘリからロープを垂らし、まず先頭を切って鉄心が飛び出した。



佳代はその光景を不思議に思い、操縦席に座っているのハルに質問した。



「あのぉ!
なぜヘリポートに着いたのにすぐに着陸しないんですか?」



その問いにハルは操縦席の計器を見たまま答えた。



「トラップ対策。

先発隊の仲間が出迎えに来ていない。

こう言う時は機体を直接地面へ着けては危険だ。

まず、人が降りて様子を見るんだよ。」



その説明に佳代が
大きく開いた胴体横ドアの下を除き込む。

すると鉄心が地面に着き、腰を低く構え
ヘリの突風の中、右手でハルに合図を送っていた。



「よし。降りるよ。」



ハルは言葉と同時に操縦レバーを巧みに操り
ヘリを地面まで降下させた。



着陸。



次にオブサーバーの二人が素早く飛び出し、
最新鋭のライフルを前後に構え

腰を低くし、辺りを見渡した。



もう隣ではハルがアタッシュケースを抱え、
ドラゴンと共にヘリから飛び出していた。



そして安全なのを確認した後、佳代に手招きをした。



・・・ちょっと、何よこの物々しい感じ。



佳代は仕方無く
ゆっくりとヘリから降りた。



ハルの手に捕まり地面に降り立った佳代は
目の前にある大きな建物を見上げた。



佳代の目に映ったのは
『青木湖ヘリポート倶楽部』と書かれた宿泊施設だった。



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