ＰsychoＣabala〜第７の男〜
「でっ。何で俺なの？」

あっけらかんとした、帯人はリカに聞き返した。


「あんたさー。そう言うの詳しいんでしょ。

　　だからさ、霧子の事　見て上げてくんないかなぁ。」


その言葉に帯斗は、またかと思った。




２ヶ月前の騒動以来、ふだん口も聞いたこと無い生徒までもが帯斗を頼りに言い寄ってくる。


　帯斗は普段はどこにでもいる『ちょっとジャニ系』って感じの男子生徒だが



帯斗には人には言えない秘密があった。



これは、生まれ持ったものであり血筋みたいな物なのだが
『ある組織』に属している帯斗にとって口外してはならない掟なのである。



だが、来る相談と言えば
『最近怪しい人影を見た』とか
『実は自分の前世はアインシュタインなんじゃないか』とか、
帯斗にとってみれば下らない相談ばかりだった。



「『そーいうの』ってなんだよ。

　あのねぇ、俺はいたって普通のどこにでもいるよーな生徒なの。


　なんでもかんでも頼ってくんじゃねーよ。」



　帯斗のつけ離した様な態度にリカは一瞬悲しげな目をした。


がしかし


リカは眉を吊り上げ、そのまま帯斗の胸ぐらを掴みこう言った。



「帯斗。誰に口きいてんの！」


帯人は一瞬ひるんだ。


「あんたが、ちょっと変わった力持ってんのは
学校中のみんなが知ってんだからね！


　２ヶ月前の騒動まるく納めたのあんたでしょーが！」



帯斗は『やっぱあれ、目立ちすぎた』という顔をしそのまま落胆した。

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