PsychoCabala〜第7の男〜

2ヶ月前

話は2ヶ月前にさかのぼる。



まだ、肌寒い2月。



 卒業式も間近に迫った三年生の教室は、
それぞれの進路や春休みの予定などを話し合う生徒で賑やかしかった。



「ねー。佳代はさぁー卒業旅行どうする?もう決めたぁ?」



卒業旅行の事で頭の中が一杯だった和代は、
志望校も決まり
後は卒業を待つだけだった。



 「私の事は気にしなくていいよー。
たぶん行けないし。」



逆に佳代は希望していた公立大学に落ち、
母親と二人暮らしの為、浪人するか就職するか選択を迫られていた。



「そっか。佳代はお母さんに楽させてあげたいっていつも言ってたもんね。


 ゴメンね。なんかデリカシーなかったね。」



調子に乗ってしまった事を
すぐに反省した和世に
佳代は優しく微笑みかけた。



「いいの。私の事はいいから、バリ旅行だったよね。
楽しんできて。」


とため息まじりの言葉を返した。



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