恋するキモチ
「真未さぁ、お弁当作るのもうやめたら?」
「なんでよ?」

「だって、真未の愛は報われないよ」
「そんなの最初から分かってるよ、でも好きなんだもん、いいの」

報われないのに、なんでそんなに明るくいられるの?
真未の事が、うらやましいよ。


「松坂先生ね、絶対もらったお弁当、残さず食べてくれるんだよ。この前は3つも食べたんだって。人にあげたりしないで、必ず自分で食べるの」

3つって、3人。

「アタシさ、そーゆートコが大好きなわけ。マジ惚れるわけよ。文句なしに生徒の愛を受け止めてくれるってトコがね」

んー。
そうなんだ。


「じゃ、職員室行ってきまぁす」
真未の足取りは軽い。

わたしも一直線に走ってみたい。
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