恋するキモチ
「先生、昨日、予習したんですよ。辞書ひいて和訳して、そしたら2時までかかっちゃった」

勉強してくれるのは、いいことだけど
あなた、まだ療養中なんですけど…。

「検査の日、おうちの方、都合付きそうなの?」
競技場で倒れたから、運び込まれた病院はここから遠い。病院って意外と辺鄙なところにあるもんだから、高校生が行くには不便なんだよね。

「オヤジ今度は北海道なんで。松先に頼みました」
「そうなんだ」

松坂先生って
本当に
いい人


「先生、お茶ください」
何?
ここは
あなたの家なわけ?

そう思いながらも、徹平のコップにお茶をついでしまう七瀬だった。
< 132 / 267 >

この作品をシェア

pagetop