恋するキモチ
「明梨ちゃん…」
突然、後ろから声がした。

振り返ると、そこには篤朗くんがいた。


「大丈夫か?」
心配そうに声をかける篤朗くんは、わたしの気持ちに気づいているの?

まさか?


「ちょっと転んじゃって、…テヘ」
わたしは気づかれないように無理して笑って、立ち上がった。


「びっくりしただろ。徹平のこと」

「えっ…うん。徹平から聞いた?」
「あぁ」

どこまで篤朗くんは知っているんだろう…。

不安になる。

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