恋するキモチ
「むっ無理なんて、してないよ」
少しだけ涙目になってるのが自分でも分かる。


「俺さ、明梨ちゃんの気持ち、知ってるから」

えっ…。

いつから
わたしの気持ちに
気づいていたんだろうか。

わたしは恥ずかしくなった。


「ほら」
そう言って篤朗くんは右手を差し出した。

「何?」
「ほら、握って」

強引に篤朗くんがわたしの手を握る。


「俺のパワーやるからさ、負けんなよ。明梨ちゃんは、明梨ちゃんの思うように進んでいけばいいと思うよ。」

篤朗くんの手、
あったかい。
篤朗くんの顔を見上げる。

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