恋するキモチ
「待ったか」
「ううん」

汗で濡れた徹平の髪。
何度も頭をタオルで拭いている。

そんなしぐささえ
心がドキンって
するんだ。


「今日、本当にありがとな。マジでうまかったよ。明梨があんなことできるなんて知らなかった」
「…ありがとう」

くすぐったい。
徹平に褒められると、なんだか恥ずかしくなる。


いつもと
同じ帰り道なのに

今日は
違う

なんか
違う雰囲気


よし・・・
・・・今日なら
言える

言えそうな気がした
< 234 / 267 >

この作品をシェア

pagetop