恋するキモチ
「よお、ご両人、おはようさん」

「篤朗くん。また、そんなこと言って」

ちゃかした篤朗くんをにらむ。
でも、ちょっと嬉しい。

「朝から、何しょげてんの?」
篤朗くんが小さくなった徹平を見る。

「真未ちゃん、怒らせちゃったの」
「なんで?」

「だって、松先にお弁当作ってきたって言っててさ。松先なんて、オッサンで結婚してるって言ったら怒られた…」

「そりゃ、徹平が悪いわ。なあ、明梨ちゃん」

「どんなにオッサンでも、真未ちゃんにとっては王子様なわけよ。ほんとに、お前に恋してる女子って何見てんのかわかんねーよ」

恋してないから、徹平にはわかんないね。
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