恋するキモチ

「明梨？」
追いかけて来た真未が側に来る。

「大丈夫？」
「うん」

しばらく何も言わない二人。


「明梨、徹平くんに告白しなよ。自分の気持ち」
「えっ。ダメだよ。ダメにきまってるじゃん」

「なんで？そんなに苦しいなら、言ってみなよ。明梨見てるとじれったいよ。一人で苦しんでさ」
「いや。できないよ」

「徹平くん、明梨のこと、好きだと思うよ。好きじゃなけりゃ、親友できないよ。大丈夫だって」

真未がそう励ましてくれても、私は一歩を踏み出せない。

今の関係が壊れるのがいやだから。

もし、ダメだったら、もう今の二人に戻れないから。