HANABI
優花を先頭にどんどんクジが引かれていく。
黒板に張り出してある表と引いたクジとを見比べて。

席を見つけた。


席は、
窓際の、

一番、

後ろだった。


…嬉しい!


「優花どこだったっ?」

リナから発された明るい声。


「あ、今と変わんないよ!! リナは?」

「うっそ〜! あたし真ん中のほうだから結構遠いよ!! アヤカたちもバラバラ。残念だよね」

「そうだね…」


そっか…。アヤカとも、リナとも、マミとも離れちゃった。


席を移動させて黒板の票を見ると、
半分くらいは名前が埋まっていて、

「え、となりお前!?」

とか

「また同じ班だね!」


とか言う声が、あちこちから聞こえてくる。
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