HANABI
それまでは、用具係の仕事がたくさん待っている。
用具テントにいくと、さきにヒロヤがいた。
「あ、来た来た。おせーよ!!」
ヒロヤは笑顔で言った。
「ごめんごめんっ」
「今日俺たち一緒に弁当食べるんだって」
「そうなんだぁ」
ヤマトの家とは家族ぐるみで仲がいい。
「マジ腹減った。よし、持っていこっか。俺これ持ってくから、ハイ、旗ね」
「オッケ〜」
着順旗を持って、ゴールの近くに行こうとすると……
重い。
右手に一本、左手に一本。
二本も持って行くなんて、とてもじゃないけど無理だと思った。
ヒロヤはそんな優花に気付かずに、どんどん先を行く。
そのとき、左手にあった今までの重たさがスッと消えた。
「もう一組目スタートしてんぞ。お前間に合わねぇじゃん」
聞き慣れたはずなのに、
どこか懐かしい声がした。
用具テントにいくと、さきにヒロヤがいた。
「あ、来た来た。おせーよ!!」
ヒロヤは笑顔で言った。
「ごめんごめんっ」
「今日俺たち一緒に弁当食べるんだって」
「そうなんだぁ」
ヤマトの家とは家族ぐるみで仲がいい。
「マジ腹減った。よし、持っていこっか。俺これ持ってくから、ハイ、旗ね」
「オッケ〜」
着順旗を持って、ゴールの近くに行こうとすると……
重い。
右手に一本、左手に一本。
二本も持って行くなんて、とてもじゃないけど無理だと思った。
ヒロヤはそんな優花に気付かずに、どんどん先を行く。
そのとき、左手にあった今までの重たさがスッと消えた。
「もう一組目スタートしてんぞ。お前間に合わねぇじゃん」
聞き慣れたはずなのに、
どこか懐かしい声がした。