HANABI
旭は全く重い様子で運び終えた。

「はい。終了。俺、リレーあるから。じゃ」

「あ、ねえっ!!」

何で声がでたのかわからないけれど、反射的に呼び止めてしまった。



「は?」

「ありがと!!」

いう言葉が見つからず、思わず口に出たお礼。



旭は両腕を頭の後ろで組んで、
「どーいたしまして」

笑いながら、ぶっきらぼうにお辞儀をした。


「えっと…リレーがんばって!」

「午後のいちばん最後にあるんだ。応援しろよ? あ、アンカーだから」
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