HANABI
隣に座ったのは良いけれど、言葉が見つからない。


「優勝、できなかったね」

「ん…。」

「だけど今までで一番楽しかった。旭は?」
「颯斗」




「え?」

いきなり自分の名前を言った旭。

「颯斗、でいいよ」


ドキ…
やっぱり、やっぱり、そうなのかもしれない。

認めるのは怖かったけれど、
恋してるかもしれない。


「わかった…」

そう答えるのが精一杯だった。
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