相思相愛
はぁ、はぁ─
今のでかなり体力つかったよ。
俺の頭混乱してるんだけど!
恭平の顔を見上げたら、
かなり真剣な顔をしていた。
どうしたんだろ?
何かあった?
いや、今確かにあったけど…
「もう無理だ」
先に沈黙を破ったのは、恭平だった。
ん?
何が無理なわけ?
まさか、俺かな…
そうだよな。
こんな俺じゃ、嫌われて当然だ。
「ぁ、ごめんなさい」
怖くなって出てきた謝罪の言葉。
だけど恭平は、
そんなこと気にするなって、言うみたいに、また俺にキスをした。
今度は、優しく壊れ物を扱うように。
「梓、好きなんだ。誰にも譲りたくね─」
…!??
は??
今のは、嘘に決まってる。
だってだって、こんなにもカッコイイ人がさえない俺に、告白なんかするわけない。