相思相愛
すると、恭平はニヤリと笑った。
あぁ、やっぱり恭平はカッコイイ。
「だったら俺は梓に、好きだと言わせるまでだ。」
恥ずかしいんだけど、そのセリフ。
「恥ずかしいことばっか、言うな!//」
「覚悟しとくんだな、梓。俺は、本気だからな。」
そう言うなり恭平は、俺を抱きしめる。
---不思議だな。
あんなことされてから、
こんな激しいスキンシップ無理だったのに。
恭平だとなんか、自然に受け入れられる。
恭平となら、これから俺が乗り越えなきゃいけない壁も、ハードルだってなんとかなりそうだ。
一番安心できる場所。
誰にも渡したくないな。
独り占めしたい。
だけど感情に乏しい俺は、この今でになかった暖かい感情の名前を、知らなかった。