聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 でもそれは言えない。

 言ってしまえば、呉羽先生が例の画像をばら撒くことくらい簡単に想像出来たから……。




「呉羽先生、私に用事があるとおっしゃっていましたけど、のちほどで宜しいかしら?」

「ええ、結構ですよ」

 先生達でそんなやり取りをした後、藤田先生が流依を見て言った。


「水上さん、こちらに来なさい。少し、反省していただかなくてはなりませんからね」

「……はい」


 流依は抵抗するのは無駄だと判断したのか、大人しく藤田先生について行く。


 そうしてドアを閉めるとき、わたしの方を悔しそうに、心配そうに見ていた。



 流依……。





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