聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「俺は年上は好みじゃないんだ」

 そう言って呉羽先生はわたしに近付いてくる。


 わたしの髪を一房すくい、続けた。


「お前がもう少し大人になった位が、丁度俺の好みだな……。まあ、そうなる前に喰ってしまう予定だが」

 クックックッと楽しげに笑う呉羽先生に、わたしの怒りは頂点に達する。


 バシィッ!


 次の瞬間には、わたしは髪を掴んでいた呉羽先生の手を叩き払っていた。



 ……予想外だったんだろう。

 呉羽先生は驚いて、目を見開いたまま固まっていた。


 わたしはそんな呉羽先生を怒りに満ちた眼差しで睨みつける。




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