聖花学園~花よ咲き誇れ~2


 いつもなら、さっきみたいなことを言われたら怖くなって震えてた。

 でも、今のわたしは怒りと悔しさでいっぱい。

 心に現れる恐怖の芽も、怒りがすぐに押しつぶしていく。



「いつまでも、貴方の思い通りになんかなってやるもんか!」



 わたしは、まだ呆然と目を見開いて固まっている呉羽先生に怒りの言葉を浴びせて、保健室から出て行った。

 閉じるドアも、力任せに閉じてバァン! と大きな音を立ててしまう。


 それでもわたしの怒りは治まらない。



 やっぱり一発くらい殴ってくれば良かったかしら?

 わたしは正当防衛通じるはずだし。



 そう思って一度戻ろうか迷っていると、流依の声に呼ばれた。


「小都子!」

 
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