聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「流依!?」

 わたしも呼び返しながら流依の方を向く。

「早かったのね? 大丈夫だったの?」

 走り寄って来る流依に、わたしも近付きながら聞いた。


「ああ、昼休みの時間ももう少ないし、とりあえず明日までに原稿用紙50枚の反省文を書くってことで許してくれた」


 原稿用紙50枚って、いくらなんでも多いんじゃ……。


「それよりお前は大丈夫なのか? あいつに何かされてないか?」

 肩を掴まれ、今度はわたしが質問された。



 何かされた……と言うよりはわたしの方がしたって言うか……。



「ううん、特には何もされてないわ。比較的すぐに出てきたし」

「そうか? それならいいが……」

 そう言って安心したように力を抜いた流依は、そのまま気落ちするように沈んでいく。


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