聖花学園~花よ咲き誇れ~2
強き蕾
一日間を空け、木曜日。
『1-Aの桂 小都子さん、呉羽先生がお呼びです。保健室までいらしてください。……繰り返します――』
三度目の呼び出しの放送が流れる。
この日真っ先に来てくれたのは流依ではなく優姫先輩だった。
そういえば、1-Cの木曜の五時限目は体育だ。
だから流依は着替えに行ってるのかもしれない。
先週もその所為でついてくることが出来なかったんだから……。
何だか、いつも流依が真っ先に来てくれていたから、いないと不安になるような気がした。
「小都子、大丈夫か?」
わたしの思いを知ってか知らずか、優姫先輩がわたしの顔を覗き込んでくる。
その顔は心配そうに眉を寄せていた。