聖花学園~花よ咲き誇れ~2
二人きりで告げる想い
その日の夕食時、結局和子先輩は姿を見せなかった。
部屋にこもって出てこないみたい。
「私が食事持って行きますよ」
寿先輩がそう申し出て、自分の分の皿もトレーに乗せていた。
わたしはそれを見て、寿先輩もわたし達と一緒に食事はしないんだと気付く。
普通そうに見えるけど、やっぱりまだ気にしてるのよね……?
やっぱり罪悪感を覚えてしまう。
眉を寄せて、少しうつむいた。
そんなわたしの手を流依がさり気なく握ってくれる。
流依に触れてもらえると、何故だか元気が出てくる。
わたしはありがとうの意味を込めて、流依に微笑んだ。
……それでも罪悪感はまだあるから、満面の笑みとはいかなかったけれど……。