聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 フラワーという役目を共に果たしてきたからこそ存在する絆。


 わたし達は、仲間なんだ……。


 そっか、みんなの告白を断ってもこの繋がりは消えないんだ……。



 とても、気持ちが高揚した。

 嬉しかった。



 みんなの告白を断れば、そんなはずはないと思っていても、わたしと先輩達の間にある何かが壊れる気がした。
 壊れて、バラバラになってしまうんじゃないかと……。


 確かに、何かは壊れたかもしれない。

 でもそれ以上に大切な絆がわたし達の間にはもうあったんだ。



「小都子?」

 隣にいた流依が突然声を掛けてきた。

「どうした? 何か、嬉しそうな顔しているけど」

 見返した流依の表情は静かなものだったけど、明らかにわたしに元気が戻った様子を喜んでいる目をしている。


 だからわたしは、久しぶりの満面の笑みを流依に向けた。

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