聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 

 キーンコーンカーンコーン


 予鈴が鳴り響いた。


 驚き、僕は彼女から離れる。

 予鈴が鳴ったことでやっと目が覚めたのか、彼女は身じろぎした。



 僕は何だかいたたまれなくて、本棚の陰に隠れる。



「ん? え? うそ、もう予鈴なっちゃったの!?」

 彼女はそう言うと、僕に全く気付かず図書室を出て行った。



 本棚の陰に隠れていた僕は、高鳴る胸を押さえ混乱していた。


 なんてことをしようとしたんだろう。

 それ以前に、他人にここまで興味を持ったこと自体初めてだ。


「僕……本当に、どうしちゃったんだろう……」

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