聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 

 その日以降、僕は一年の生徒を見かけるたび彼女の姿を探した。

 見つけても声を掛けるわけでもない。


 でも、自然と目が彼女を追ってしまっていた。


 それが恋だって気付くのに、そんなに時間はかからなかった。



 好きなのにただ見ることしか出来ない。

 どうやって話しかければいいのかも分からない。


 だから、四月の終り。

 彼女が『目くらまし』としてフラワーになるってなったとき、とても嬉しかった。





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