聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「ごめんなさい……」

 流依の顔を見れなくて、うつむいて言う。


 少しして、頭上から冷たい声が降ってきた。


「許さない」


「っ!」

 その言葉は針になって胸に突き刺さる。

 心が痛くて苦しかった。



 許してくれないの?

 どうしても?

 わたしのこと嫌いになった?


 苦しくて、少し涙が滲んでくる。



 不安いっぱいの心でゆっくり顔を上げて流依の顔を見ると、わたしは驚き目を瞬かせた。
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