聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「ん? だって、学園長から聞いていたもの」


 はあぁ!?


 わたしは信じられない気持ちで学園長を見た。

 学園長は、ただニコニコと微笑んでいる。



 確かに、学園長は夏休みの旅行のとき一緒にいたから知っていてもおかしくはない。

 でも、何でそれを学園長が由宇花さんに伝えるというのか。



 その疑問は、別の真相と共に明らかになる。



「いやあ、でもアンタ達がくっついてくれて良かったわ。遊園地のときは逆に悪化させちゃって失敗しちゃったし」

「え?」


 いきなり何を言っているんだろうと思って、眉を寄せる。

 由宇花さんはそんなわたしに気付かず話を続けた。
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