聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「アイリス様危ない!!」
その叫び声にハッとし、目の前に近付いてくるボールを見つけとっさに腕でガードした。
ボールはバシッと音を立てて左の二の腕に当たって落ちる。
「いたた……」
当たった場所を右手で擦りながら見ると少し赤くなっていた。
でもボールはゴム製だし、痛みも腫れも瞬間的なものだ。
たいした事は無い。
「大丈夫ですかアイリス様!?」
「ごめんなさい! 私、変な体勢で打っちゃったから……!」
わたしを心配して、皆が試合を中断し近寄ってきた。