聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「何、飲ませたんですか?」
息を整え、初めにそれを聞いた。
何だか、頭の中が霧でもかかったようにぼんやりしてきてる。
そんな状態で少しふらついているわたしを楽しそうに見つめながら、呉羽先生はゆっくり答えた。
「ああ……。心配するな、ただの睡眠薬だ」
「睡……眠薬?」
「そうだ、即効性のな」
話しながら、呉羽先生はまたわたしに近付いてくる。
でも、わたしは襲い来る眠気を耐えるのが精一杯で、まともに逃げることも出来ない。
せめてもと後退りする。
それでもすぐに背中は壁につき、呉羽先生はどんどん距離を縮めた。