聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「俺は退屈なんだ」

 という言葉から始まって、呉羽先生が近付いてくる。


「こっ来ないで下さい!」

「この学園の保健医を祖父に頼まれて仕方なく来たが、思った以上に退屈だ……」


 わたしの制止の叫びは無視され、先生の足はまた一歩わたしに近付く。


「だから少し遊ぶことにしたんだ」

 一瞬優しげにも見える表情で微笑む。

 でもわたしはゾクリと体を震わせた。


 目が、笑っていない。



「遊ぶ……?」

 壁に背中がつくまで後退り、聞いてみた。


 本当は聞きたくない。

 でも聞かなきゃ。


 呉羽先生が何を望んでいて、どうすれば撮った写メを削除してくれるのかを……。




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