聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「そう、お前を使ってな」

 そう答えて、綺麗な顔に氷のような冷たい微笑みを浮かべる。


 わたしは、その冷たさに凍りつきそうになるのを必死で耐えて問答を続けた。


「わたしを使ってって、どういうことですか……?」

 また一歩近付いてきた呉羽先生の雰囲気にのまれないよう睨みつける。



 呉羽先生は黙ってわたしの目の前まで来て、丁度わたしの頭の左の壁に手をついた。


 顔が近い。


「女を使って遊ぶなんて限られるだろう?」

 ニッと黒い笑みを浮かべた呉羽先生は、その顔をわたしの耳元に寄せる。


 ピチャ

「ぃひゃあ!?」



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